開発ウラ話

カバンの中身A4編

カバンの中身シリーズが出来るまでのこだわり話とうんちく話。

「やっぱA4でしょ?!」が・・・

カバンの中身を発売してから知人・友人から言われることは、「開発マンがもっと若ければA4のプライオリティーが高かったはず・・・」でした。
言い換えたら開発マンが年配過ぎる?と言うこと?でしょうか。確かにそうかもしれません。相対的に若い方はカバンが小さいようですから・・・。と言う事もあって、A4版を考えなくてはと思いつつ日々過ごしていました。カバンの中身を発売してから知人・友人から言われることは、「開発マンがもっと若ければA4のプライオリティーが高かったはず・・・」でした。
言い換えたら開発マンが年配過ぎる?と言うこと?でしょうか。確かにそうかもしれません。相対的に若い方はカバンが小さいようですから・・・。と言う事もあって、A4版を考えなくてはと思いつつ日々過ごしていました。

B4を発売して1年近くが経ちました。A4のスペースに収納アイテムを並べるとスペースの厳しさに参りました。B4の用紙の内側にA4サイズの線を引き、収納アイテムごとに作ったポケット原寸大の紙を切ったものを並べてみるのです。このレイアウトの仕方は、内装業等での平面プランの決め方に似ています。で、頓挫していました。並びきりません。ペン差しも欲しいし、PDAポケットもカードホルダーも、カードケースやタバコ用も印鑑用も・・。
あきらめにくいポケットばかりですが、並ばないのです。A4はそう言うサイズなのです。
試作品以前に設計段階で壁にぶつかってしまいました。試作を開始したらまた、品質の向上など、別の「やりたい課題」も山のようにあるのですが・・。

A4サイズにポケットを並べてみた

開発としてあきらめられない事

もっと小さいA4サイズのものを・・・変わらぬ収納性で実現したい・・・が夢になってきました。実装度を上げるしかないのですが、要望の多かった大型ポケットの採用が設計上のネックになっていました。つまり、小さいA4に大型のポケットをつけると、あきらめるポケットが多すぎるのです。もとより、「カバンの中身」はバラバラになりやすくカバンの中で動き回る「小物」の収納に特化したコンセプトで作っています。なぜなら、カバン自体は大きい物を収納できるし、そこそこのポケットや仕切りは付いていると考えたからです。つまり大きい物はもともとのカバン自体に任せましょうと・・・。だからこそ、「カバンの中身」に意味があるのだと・・・。

◆Pen&Card
そんな頃、「フッ」と閃いたのは重ねて実装することでした・・・。ポケットの上にポケット・・・。重ねることを前提に全体を見直すとペンホルダーとカードホルダーを重ねる形が見えてきました。これを実行するとペン受けを全てのペンに用意できますので、ペンの上部が揃った感じにもなります。前からやってみたい事でした。
また、カードは横向きで5段くらいに収納すれば、その幅でペンの本数もそこそこ稼げます。
しかし、また問題にぶち当たりました。ペン受けに長い間には入るであろう「ゴミ」をどうやって掃除するかでした。これはペンホルダー部とカードホルダー部の接合を固定テープの脱着式にすることで解決しました。カードホルダーの上部をペンホルダー部から引き剥がすとペン受けを掃除できます。この構造は閃いた時かなりの課題が解決できると思え大変嬉しかった考案です。

◆Flap Pocket
一方では、お客様からPDA用のポケットをという声があるのも厳粛な事実でした。これを何とか実現しませんと、きっと「独りよがりのプロダクトアウト型商品」になってしまいます。で、真剣に考えたのが大きいポケットでも、小さく使うこともできる使い勝手です。PDA用のポケットを望まないお客様でも、このポケットを便利に使いこなすことができるような工夫が必要と考えたのです。この事への当面の設計が「ダブルフラップポケット」なのです。大きいポケットですが、フラップ(蓋)を2つに分けて付け、小物を入れたりPDAを入れたりという使い勝手のバランスを取ったつもりです。いかがでしょうか?受け入れていただけるでしょうか?PDAを収納される方からは蓋が二つもあって使いにくいと言われそうですし、難しいバランスです。
さらに新しい試みとしては、下の段にストラップの付いたポケットをつけてみました。タバコや名刺のプラスチックケースが入ります。長期の出張などで名刺が切れるとのお声を反映致しました。

ポケット種類ペン差し部分の変更

品質の向上へ

「カバンの中身」では、品質的にはまだまだ遣り残したことがあり反省もございます。それはポケット部の張りを出すことや縫製面など、多岐に渡ります。
今回A4では、ポケットのフラップ部に張りを与えるために薄い柔らかな芯を入れました。また、ポケット部本体の角、縁になる部分にはステッチを入れ、ポケットの角がピシッと形状を保持するように配慮をしました。かなり改善ができたとも思うのですが・・・。いかがでしょうか。
固定テープの強度にも考慮しました。メス・・の部分を中心にグレードを上げております。耐久性が上がったと思います。
その他の工夫では、ボードの裏面にも薄いポケットを全面を覆うようにつけました。小技かもしれませんが、書類やメモを入れてみてください。案外便利かも・・・と思います。

このように「カバンの中身A4」は小さなボードでもB4に劣らぬ収納性を狙いました。またPDAに対応する大型のポケットを始めて実装し、使い勝手ではこの大型ポケットにダブルフラップと言う試みも実行しています。カードホルダーとペンホルダーの多重実装等面積の少なさをカバーする工夫も重ねた仕様でもあります。裏面の書類ポケットも含め是非一度使ってみて頂ければと思います。
品質感の向上と小技

スタッフ談

このA4バージョンを作るときの、平面プランの話を聞いて、それを再現する為に紙を切り始めました。(画像一番上)
この過程はカバンの中身A4バージョン話を聞くまでは知りませんでした。このように考え悩んだ挙句に出てきたこのダブルフラップポケットなどはA4らしいポケットでなかなか使い勝手が良いかなと感じます。
最近は、A4サイズの小型ビジネスバッグは若い方が持っている姿を目にします。それでは、巷で流行っているiPodなどが入ったら好まれるのだろうか!とサイズを確認してみたりしたのも事実です。
(検証の結果iPod miniが上段右から2番目、iPodは下段のダブルフラップポケットに入ります。)
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