開発ウラ話

バッグの中身Ver.2.0 ブラック&ベージュ編

カバンの中身シリーズが出来るまでのこだわり話とうんちく話。

面を取り外しできる仕様とは・・・

バッグの中身の新製品の開発では、女性のバッグの大きさ・厚みがマチマチである事から、厚みを簡単に変えられるものが何とか作れないか・・・と試行錯誤を繰り返してきました。
まず、必ず持ち歩きたいものと、そうでないものに分けてみました。(人によってバラつきはありますが、一般的な例をとってみました)

■[画像左]必ず持ち歩きたいものは、携帯電話、財布、定期入れ、名刺入れ、鍵、ハンカチ、ティッシュ、化粧ポーチ等。
■[画像右]そうでないもの、ペン類、携帯音楽プレーヤー、文庫本、手帳、サプリメント、鏡、アメやガムなどの菓子類、アクセサリー・・・等。(これは人によって違ってくるものではないかと思うものですが。)
必ず持ち歩くものを並べてみると、以前の商品の「バッグの中身」の仕様で、そのまま使える面が 2面ありました。

また、 一部のお客様からは、お財布のポケットのフタは今の細い形ではなく、全部が見えない幅広の形状の方がいい、というお声もあり、お財布のポケットのフタ部分は、すっぽり隠れる仕様に変更しました。
これらの、必ず持ち歩くもの群を 4面のうち2面に集め、他2面は、面ごと取り外せるようにすれば、時と場合によって使い分けられるのでは・・・と初期段階では考えておりました・・・この後悩むのですが・・・・。
左:必ず持ち歩きたいもの/右:時と場合で持つもの

面を取り外しできる仕様とは・・・

取り外し面には、お客様からの声を反映させました。

■ペンホルダーが多すぎるとの声に応えて、 6本から4本に減らしました。カードホルダーを無くす事なく、タテに入れられるように幅を細くしました。縦型で思い出される、携帯音楽プレーヤーを入れて使う事が可能です。
■必須アイテムであろうハンカチ、ティッシュは、二段ポケットにし、取り出しやすさを考えオープンポケットにしました。
■長い財布や、文庫本、手帳も入れたいというお客様には、思い切って、面全体の幅を使って、大きなオープンポケットにしましたので、ミニポーチなども簡単に放り込んで・・・入れられるようになりました。

お好みで、この面(2面分)を剥がして、取り外してしまえば、厚みのない薄いバッグにフィットさせる事ができるのです。
良いアイデアなのですが・・・。

左:剥がせる面/右:剥がしたあとのスリムになった中身

色の問題と第二の悩み

もう一つ大きな悩みは、従来の色である黒に、色の追加をするか否か?でした。 特に女性のお客様。
購入者の方は熱心にご意見を下さいました。殆どの方は「黒だけでなく、できれば明るい色で、他の色も作って下さい」という意見が大多数でした。
明るめの色という事で、ベージュを検討致しました。
ベージュの色を増やすとなると、生地だけではなく、ゴム素材、メッシュ地、ベルクロも生地と同色でないと、見た目も良くありません。
生地がベージュなのに、ゴムが白いなどというのは女性としては許せません・・ですね・・・。で、全てのパーツの色を染める覚悟で工場にお願いしました。
こうなると、ロットの問題、コストの問題で、そう簡単には、多色展開できない・・・・と思い知らされましたが・・・。 大変です。

試行錯誤の上、第一号試作品が出来上がってきましたが、手にとってすぐに思ったことは「これは、とても、重たい」でした。(汗)
土台となるボードと、生地をしっかりさせた事によって、ピンと張りのある贅沢な商品になったんです・・・。が、それは良いのですが、面を2面、取り外しできるようにした、はがせる仕様の為、土台の重さが加わってしまったのでした。
更に、コストまでも上がってしまい、すぐに、「これは無いな・・」と判断しました。 また一から出直し・・・・でした(汗2)

[×印] 左:白の素材が目立ってしまった箇所/右:土台が2重になって重い原因

ようやく出来た初のベージュ商品

長い時間をかけてまったく違う形のものを考えたてみたり、自社の商品としてはどうなんだろう?と思うものを考えてみたりしてきました。そして、さんざん悩んだ結果、初期型商品の形をそのまま引継ぎ、お客様の意見を取り入れ改善したものにしようと言う現実的な答えを出すことになりました。
2面取り外せる仕様をあきらめ、すべてを固定させ軽量化しました。 ひっくり返し機能と、カットスペースも、従来通りです。

時間をかけたわりには、大きさもU字の仕様もそのままではありますが、素材のしっかり感と、自由度の増したポケット群を取り入れた事により、より長く活用してもらえるものになったのでは・・・と自負しております。ブラックの商品に加え初のベージュ色が誕生しました「バッグの中身Ver.2.0」ですが、お役に立てているでしょうか?
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