リュックの中身編
カバンの中身シリーズが出来るまでのこだわり話とうんちく話。
なぜリュックの中身?
知人にはIT関係の開発業務に従事される方が多く、彼らはカジュアルな服装で、背広の着用者はほとんどいません。
最近では背広でもリュックと言う方も多いくらいですから、彼らもそのファッションからかリュック愛用者が大変多く「カバンの中身のリュック用」を「開発して欲しいんです」と良く言われました。
市場を見れば確かにリュック(デイパック)などの売り場は大きく、大変充実した品揃えです。いつかはリュック用は必要だろうと想定し商標も登録してありましたが、思ったよりも早く開発することとなりました。言わばカジュアルファッションに後押しされた「リュックの中身」でしょうか・・・。
サイズの決め込み
「リュックの中身」は開発の当初から、サイズを「A4タテ」対応にしようと狙いをつけていました。単純にリュックのサイズを考えると中に入れるのはこの辺の大きさが限界だろうから・・・でもありますが、知人の声で「書類がグチャグチャになるのがリュックの欠点」と聞き、書類ならばA4だろうからと、なおさらそう思っていました。
実際、リュックを色々見てみますと、まず素材のバラエティーが結構ありますし、デザイン的には下部から上部への絞込みの具合がマチマチです。印象として、アウトドア系はこの絞込みが強めで、全体にも丸みを帯びており、素材もやや柔らかい感じの物を使っているように思いました。一方ビジネス・タウンユース系は、あまり絞り込まず、四角い感じで、素材もカッチリとしたウレタンのプレス成型のような物まであるのを知りました。
このようにリュックは、素材風合いが全くマチマチですが、その芯材の入れ方まで色々とあって、中にはFRPの成型品がフレームのようになっている物まである状況でした。
このような中で、リュックの中の小物を整理するグッズ「リュックの中身」が対象として考えるべきサイズは、やはりそれなりに小物も沢山入れるであろう学生やビジネスマンが使える中程度のサイズのリュックだと考えました。この場合、アウトドア系?のリュックでも、カチッとしたビジネス系?のリュックでも、意外にA4の縦方向の書類は(楽に?)入ってしまう・・・と言う事が自信を深める好材料でした。
さらに、現実的な設計では、A4を一回り大きくしたA4のファイルサイズが縦に入る物が、なお使い勝手が良いだろうと考えるに至りました。
A4ファイルをホールド
書類をグチャグチャにしないために、A4ファイルサイズの収納は2枚のボードの間に挟む形にしようと考えました。
これは、もとから適当な中仕切りなどの構造のあるカバンでは「不要な配慮」です。
しかし、リュックにはそう言う始めからの作りこみが無いので、まず空間の確保と言いますか、基本的な骨格が必要だと思いました。・・・ボードに挟まれた空間に書類を入れるのなら、書類も皺になりにくく、ズレたりしにくいでしょう。
かくして、「リュックの中身」はA4タテのボード2枚で構成され、それらが底板と側面で繋がっているような形状となった訳であります。後は「カバンの中身」で検討し、設計してきた高い実装度を縦型に変更するだけだと思っていました。・・・実はこれでは不十分?でしたが・・・。
リュックならではのアイデアを・・・
書類をグチャグチャにしないために、A4ファイルサイズの収納は2枚のボードの間に挟む形にしようと考えました。
これは、もとから適当な中仕切りなどの構造のあるカバンでは「不要な配慮」です。
しかし、リュックにはそう言う始めからの作りこみが無いので、まず空間の確保と言いますか、基本的な骨格が必要だと思いました。・・・ボードに挟まれた空間に書類を入れるのなら、書類も皺になりにくく、ズレたりしにくいでしょう。
かくして、「リュックの中身」はA4タテのボード2枚で構成され、それらが底板と側面で繋がっているような形状となった訳であります。後は「カバンの中身」で検討し、設計してきた高い実装度を縦型に変更するだけだと思っていました。・・・実はこれでは不十分?でしたが・・・。
仕様の会議
かなり仕様が煮詰まり、図面も完成し、1次試作が中国から届きました。
この後、事情等があって、一時、開発業務が中断していました。しかし、春から仕切り直しができる状態になり、開発を再開しました。そこで、社内の会議での事、リュック愛用のメンバーから大きな提言があり、かなりの仕様を変更することとなりました。
先ず、当初の考えでは「バッグの中身」のようなリバーシブル機能は持っておらず、2枚のボードの間のマチの部分はギャザーを寄せた蛇腹のような生地を想定しそれらを幅広のゴムバンドが被う感じでした。
少なくとも「バッグの中身」のように裏返す、リバーシブルな機能の想定すらしていなかったのです。ところが、会議の参加メンバーは「俺は外側のボードには小物を入れたくない」とか「内側に携帯があるのが良いのだ」とか・・・。
しかも、決定的だったのは「もっとノートパソコンを意識した仕様に・・」と強く言われたことでした。ぼんやりと想定していたパソコン。これを「前提として」意識した仕様に変更です。「底にクッションになる物を入れないと・・・」「ついリュックをドスンって下ろしちゃうから・・」
このような議論の中、ひっくり返す機能と底部のクッションが採用され、さらには側面が蛇腹とゴムから、幅広の生地部と固定テープに仕様が変更となりました。
雨の日にリュックの開口部から水が入ってパソコンが濡れる・・・これには布のカバーを用意することになりました。(コストの問題で、完璧な防水布では無くポケット部などと同じ生地ですがカバーを付けたのです)
これで「リュックの中身」はおおよその構成が決まってきました。リュック用らしくなってきましたでしょうか?「アイテムの取り出し性」と言うもう一つのテーマには十分にお答えしているでしょうか?
パッケージをどうするか?
かなり仕様が煮詰まり、図面も完成し、1次試作が中国から届きました。
この後、事情等があって、一時、開発業務が中断していました。しかし、春から仕切り直しができる状態になり、開発を再開しました。そこで、社内の会議での事、リュック愛用のメンバーから大きな提言があり、かなりの仕様を変更することとなりました。
先ず、当初の考えでは「バッグの中身」のようなリバーシブル機能は持っておらず、2枚のボードの間のマチの部分はギャザーを寄せた蛇腹のような生地を想定しそれらを幅広のゴムバンドが被う感じでした。
少なくとも「バッグの中身」のように裏返す、リバーシブルな機能の想定すらしていなかったのです。ところが、会議の参加メンバーは「俺は外側のボードには小物を入れたくない」とか「内側に携帯があるのが良いのだ」とか・・・。
しかも、決定的だったのは「もっとノートパソコンを意識した仕様に・・」と強く言われたことでした。ぼんやりと想定していたパソコン。これを「前提として」意識した仕様に変更です。「底にクッションになる物を入れないと・・・」「ついリュックをドスンって下ろしちゃうから・・」
このような議論の中、ひっくり返す機能と底部のクッションが採用され、さらには側面が蛇腹とゴムから、幅広の生地部と固定テープに仕様が変更となりました。
雨の日にリュックの開口部から水が入ってパソコンが濡れる・・・これには布のカバーを用意することになりました。(コストの問題で、完璧な防水布では無くポケット部などと同じ生地ですがカバーを付けたのです)
これで「リュックの中身」はおおよその構成が決まってきました。リュック用らしくなってきましたでしょうか?「アイテムの取り出し性」と言うもう一つのテーマには十分にお答えしているでしょうか?
テキスト回り込みパターン。