Little Bee

開発秘話:リルビーラウンドができるまで

ラウンドの構想は、2010年9月にさかのぼります。女性のバッグは、様々な形がありますが、丸底バッグや、四角(正方形)底バッグって意外とある!というところから、バケツタイプのバッグインバッグがあってもいいのかなと思ったのがきっかけです。


本体

【初期段階】

 仮名は「バニティリルビー」で、丸底のバケツタイプのバッグや、バニティケースとしても使えるような、幅広い用途のものになれば・・・というイメージでした。更に巾着タイプにもできれば、中身が丸見え、という事が解消できます。
 ポケットはリルビーシリーズ同様たくさんつけて、リバーシブルにもできて、ちゃんと立つもの。
 これをメインに考えました。

 最初の試作は、今の状態に近いものでした見た目はさておき、まあるい湾曲した面の内側のポケツト配置は、たたき台にしては、使い勝手はまずまずでした。大きさも「リルビー」と「グランリルビー」の間を狙いましたが、いい感じです。

見た目はまだまだです

丸い感じは今に近いです

四角いポケットが2つありました


【検討段階】

 第二サンプルはポケットの付き方や、位置、生地を検討しました。ポケット幅の配分や、高さを変えたポケットは、しっくりきませんでした。

第二サンプル

高さの違うポケット

ごちゃごちゃしている印象です
 第三サンプルもやはりポケットの見直しと、生地を検討です。この時の生地は、綿の天竺を使ったのですが、重くなりすぎたので、断念しました。ポケットにペットボトル入れをつけてみましたが、実際に物を入れると、場所を取りすぎて、他の物が入れにくかったので、やめました。

第三サンプル

ペットボトルポケットが!

・・・使えないポケットが
出てきました
 第四サンプルはでは、ほぼ最終のポケット仕様になってきています。いい配分だと思います。生地の種類は、内側のポケットをしっかりしたかったので、今までのナイロン生地を使い、外側に、ポリエステルの柔らかい生地を使いました。
 第五サンプルは、リルビーロゴ刺繍を入れてみました。

第五サンプル

角マチと斜めマチが
しっくりきました

大、中、小のポケットが
小気味よく配置されました
 ここまでのサンプルのうち、どのポケットがベストかを更に確認するべく、すべてのサンプルを毎日入れ替えて、使い勝手を試してみました。やはり、初期より、最新のものが使いやすく洗練されていました。

 ようやく形になってきた2011年夏頃に、ネーミングを変更しました。バニティという限定されたイメージのものではなく、幅広く使えたほうがいいのでは・・・という事で、リルビーラウンドとして、完成に近づけるべく次の検討課題である生地色や、柄を検討しはじめました。


【最終段階】

 ロゴ刺繍入りのサンプルまで作りましたが、今回初めて、織りネームを前面に持ってきてみました。刺繍よりもしっくりきたので、このまま採用です。
 プリントは、今まで使ったことのないドットを採用。初期は、細かなピンドットでした。
 中ぐらいのドットと、淡い色の組み合わせも考えましたが・・・・
 夏にビビッドなドットというイメージから、細かなものよりも、大きく目立つ感じのほうがいいのでは?という声もあり、大胆に大きくしました。イメージは今までのものとガラリと変わりました。

 サンプルが出来た時の第一声は、「かわいい!」でした。
 ようやく、終わりが見えてきました。

 内側の生地は、色合いをマッチさせるべく、レッドとネイビー用は、トリコロールカラーになる色使いを選択しています。ピンクとブラック用は、明るさをキープしたかったので、ピンクタイプの色使いにしています。


ポケットの評判はさておき、
見た目がかわいくなりました

織りネーム位置を前にしました


細かなドットと織りネーム


生地色の検討で濃い色と淡い色


【小さなこだわり】


巾着状上部の長さ変更
 小さなこだわりが幾つかあります。
 ・巾着状にした時の上部のひらひら部分。
  短いのは、バランスが悪すぎたので、多少調整しています。このひらひらの裏側を別の色にして、チラ見えの色が違うという工夫もしています。

 ・巾着部分の穴。
  リルビーならではの、持ち手となるように穴をあけました。紐を出してもいいし、そのまま持っても便利です。

 ・生地使い
  外側の生地は、あえて柔らかいポリエステル生地を使い、丸いフォルムを作り出し、重さも軽減できました。そして、この生地の組み合わせですと、巾着として絞りやすくなります。

 このこだわりこそが手間となるのですが、外せない部分です。そして、ポケットの数、大きさ、マチ幅の違い等も含めると、より使える商品になったと思います。

巾着状上部の長さ変更

真ん中の穴から紐を出して
持ち手にできます

穴を持ち手として利用


【最後に】

 一番最初に書いていたイメージ図には、ぐるりにフリルが描かれていて、シフォンっぽいふんわりしたイメージのものでした。サンプル段階で、ポケット重視で考え始めてから、いつしか、その構想はなくなりました。どんどん変化して出来たリルビーラウンドなんだなぁと実感しました。

 完成してから、予想外に、様々な使い方の発見がありました。
 丸底のバッグにはぴったりで、安定感があります。旅行時は、中が飛び出さないように巾着状に絞って使えるので安心でした。
 他にも利用シーンによる新たな発見があるのでは?と今から楽しみです。


楕円形の底のバッグにも使えます

丸底のバッグでの利用に最適です
 夏は、透明バッグに入れて見せリルビーにしてもいいし、かごバッグに入れて使う時は、口を締ると、中が丸見えになりません。更に中に入れた小物も、綺麗にポケットに収まってくれます。
 丸底バッグにとどまらず、大きめの楕円の形のバッグや、幅(マチ)がたっぷりあるバッグでも、リルビーラウンドは、いい具合に変形しおさまってくれます。
 是非これを実感して頂きたいです。
 皆様の意外な使い方等、是非お寄せ頂ければと思います。


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